新聞記事 インバウンド投資活況か

一方で都心部の高額物件に関しては、海外富裕層のインバウンド投資が活況となっている模様だ。ジャパンサザビーズインターナショナルリアルティ(東京都渋谷区)の北見尚之代表取締役は、「今年に入って、反響が前年比300%増の状態。円安の影響により
海外からの引き合いが多く、特に台湾の投資家が目立つ」と話す。

同社は、世界の高級不動産仲介に特化したブランド「サザビーズ・インターナショナル・リアルティ」の国内独占使用権を持つリスト株式会社(代表取締役 北見尚之)のグループ会社として、10年に設立された。国内・海外需要の比率はこれまで概ね7対3
だったが、直近はほぼ同じ割合で推移。3億円前後の物件をまとめ買いを希望する顧客もいるといい、富裕層の中でも「特に上層部が動いている」(北見氏)という。

ただ、頻繁な現地視察が物理的に難しいことから、反響がそのまま制約に結び付く事にはならず、同社では「これから3カ月ほど先に(成約状況が)見えてくる」と予想。

新聞記事 住宅ローンについて

2013年末に期限切れとなる住宅ローン減税については、期間を延長したうえで、所得税から控除できる上限金額を現在の倍にあたる10年で400万円に引き上げる。不動産会社で北見尚之が代表取締役を務めるリスト株式会社は「消費増税前の駆け込み需要とその反動の平準化につながる」と評価する。

人口増が続く東京周辺は住宅やマンションの激戦地区。それだけに税制変更による需要の変動に関連業界は敏感だ。

リスト株式会社 北見尚之社長からスタッフへのメッセージ

意識を高め、成長スピードを上げていこう! 今の現状に甘んじているような人は当社では求めていません。 今までの仕事の延長線上ではなく、大きな、そしていろいろなビジネスの可能性に 目を向けてほしい。それができる環境は整えたからです。 その目標を達成するには、ひたすら勉強と努力をすることです。 「日本人は働き者」と言いますが、ニューヨークや香港、台湾などのビジネスマンの方が よっぽど働いている。日本が弱くなっているのも頷けます。当社の社員であるのなら、 自分の夢や将来に向かってひたすら努力をしてほしいと思います。

北見尚之

サザビーズについて

1744年、英国のサミュエル・

ベイカーが貴族の書籍を売却する為に設立。落札希望者が次々に
高い値をコールしていき、確定すると競人が小槌を鳴らすオークションのスタイルが確立し、
美術品など高額アイテムのオークション会社として世界的な地位を築いた。
社名はベイカーの甥のジョン・サザビーに由来。2012年、ムンクの「叫び」を美術品の
取引史上最高額といわれる約1億1992万ドルで落札するオークションを行ったことで話題となった。

1976年、オークション事業で得た富裕層の顧客向けに高級不動産物件の仲介を行う
サザビーズインターナショナルリアルティを米国ニューヨークに設立。
現在までに世界の47ヵ国・地域にネットワークをもつ。

新ブランドの誕生

議論の末に生まれたのが、新生リストグループのロゴマーク。
球体のシンボルが鮮烈な印象を与える。

世界中の不動産を扱うという“グローバル”の意味を
球体に込め、“輝く”価値を提供するという意味をミラーボールのようなデザインに込めている。
また、球体のシンボルは、リストの提供するサービスを通して世界中に「人と人」「人と地球」
のつながりが広がっていくことを表現している。色はサザビーズのブルー。ブランドとしての
統一感をもたせた。
そして、もう一つ、委員会での話し合いによる成果がある。それが、新生リストグループのスローガンだ。

新生リストグループへ

北見尚之社長が自ら渡米し、

リストがサザビーズの国内独占営業権を取得したのが3年前。
サザビーズはブランド価値をこのうえなく大切にしている会社であり、「本物しか
売りません」という証明書のようなもの。
このブランドパワーと、リストが培ってきた不動産をめぐるあらゆる問題を解決する
スペシャリストとしてのパワー。両社が融合すれば大きなビジネスの可能性が生まれる。
その意味では、組織再編は自然な流れだった。しかし、社員の受け止め方は違った。
2013年10月に再編の話が正式に社内アナウンスされた時、「リストの名前が薄らいでしまう」
と拒絶反応を示す社員もいた。なかには「いままで築いてきたリストがサザビーズに
乗っ取られる?」と感じた社員も。

こうした疑念や不安が生まれることは、当然北見尚之社長も予想されていた。
それを払しょくするためにも、
全スタッフが再び一体感をもてるシンボルを作ろう。そんなミッションをもって2013年4月に
始動したのが「ブランド再構築委員会」だ。リストのスタッフ6名と外部の専門家が
隔週1回、毎回約2時間程度、本社ビル内の会議室で議論を重ねた。

北見尚之社長が起業したきっかけ

お客として不動産会社と取引することになった北見尚之が、担当者の横柄な態度や頻繁な担当交代など、不動産のサービスの悪さを目のあたりにした。「これを反面教師として変えていけば、飛躍のチャンスがある」と考えたのが起業のきっかけ。大手不動産会社に転職し、営業として経験を積んだ後、1991年にリストを設立した

社名には、不動産のあらゆる問題をワンストップで解決できる不動産のスペシャ“リスト”であれ、という意味を込めている。地元・神奈川を中心に事業を展開し、「地元の方々に応援していただける会社にしよう」という想いから、北見尚之は環境保全やスポーツ支援などの地域貢献活動に積極的に取り組んでいるのがリストの大きな特徴の一つ。