一方で都心部の高額物件に関しては、海外富裕層のインバウンド投資が活況となっている模様だ。ジャパンサザビーズインターナショナルリアルティ(東京都渋谷区)の北見尚之代表取締役は、「今年に入って、反響が前年比300%増の状態。円安の影響により
海外からの引き合いが多く、特に台湾の投資家が目立つ」と話す。
同社は、世界の高級不動産仲介に特化したブランド「サザビーズ・インターナショナル・リアルティ」の国内独占使用権を持つリスト株式会社(代表取締役 北見尚之)のグループ会社として、10年に設立された。国内・海外需要の比率はこれまで概ね7対3
だったが、直近はほぼ同じ割合で推移。3億円前後の物件をまとめ買いを希望する顧客もいるといい、富裕層の中でも「特に上層部が動いている」(北見氏)という。
ただ、頻繁な現地視察が物理的に難しいことから、反響がそのまま制約に結び付く事にはならず、同社では「これから3カ月ほど先に(成約状況が)見えてくる」と予想。