新生リストグループへ

北見尚之社長が自ら渡米し、

リストがサザビーズの国内独占営業権を取得したのが3年前。
サザビーズはブランド価値をこのうえなく大切にしている会社であり、「本物しか
売りません」という証明書のようなもの。
このブランドパワーと、リストが培ってきた不動産をめぐるあらゆる問題を解決する
スペシャリストとしてのパワー。両社が融合すれば大きなビジネスの可能性が生まれる。
その意味では、組織再編は自然な流れだった。しかし、社員の受け止め方は違った。
2013年10月に再編の話が正式に社内アナウンスされた時、「リストの名前が薄らいでしまう」
と拒絶反応を示す社員もいた。なかには「いままで築いてきたリストがサザビーズに
乗っ取られる?」と感じた社員も。

こうした疑念や不安が生まれることは、当然北見尚之社長も予想されていた。
それを払しょくするためにも、
全スタッフが再び一体感をもてるシンボルを作ろう。そんなミッションをもって2013年4月に
始動したのが「ブランド再構築委員会」だ。リストのスタッフ6名と外部の専門家が
隔週1回、毎回約2時間程度、本社ビル内の会議室で議論を重ねた。